保有株数によって変わる株主優待!!
先ほど、多くの株数を保有すればするほど、たくさんの特典がもらえると説明をしました。
ではA社の株を100株保有している場合と、1,000株保有している場合では
1,000株保有している株主は100株保有の株主と比べて“10倍の優遇”を受けられるのでしょうか?
実は、優待を提供している会社によって、持ち株数に対して、優待価値が比例する場合もあり、
比例しない場合もあります。
つまり、必ずしも比例するとは限らないわけです。
具体的にどういうことか、例を見て行きたいと思います。
■比例するような例 (パターン①)
100株以上 優待券 1,000円分
500株以上 優待券 5,000円分
1,000株以上 優待券 10,000円分
まず、パターン①を見てください。それぞれ計算してみると、
100株あたり1,000円分の優待が受けられるようになっています。
上限数がありますので、1人が例えば2,000株を保有していたとしても貰える優遇は
表に記載されている最大の10,000円までとなります。
結 論
このケースの場合は、資金に余裕があれば1,000株を購入すると、
この銘柄についてもっとも効率的に、最大の優遇が受けられることになるわけです。
次のケースパターン②を見てみましょう。次は部分的に比例するケースです。
■部分的に比例するような例 (パターン②)
100株以上 優待券 1,500円分
500株以上 優待券 5,000円分
1,000株以上 優待券 10,000円分
100株以上と、500株以上のところを見てみましょう。
100株以上で、優待券1,500円だったら、5倍の500株では7,500円のはずです。
しかし、500株の優待は5,000円しかもらえません。
500株と、1,000株で比べてみると、どうやらここは2倍で比例をしているようです。
結 論
この場合、資金に余裕がなければ100株を。資金に余裕があるなら
500株を選ぶより1,000株を選んだほうが資金効率が良いということになります。
■比例しない例 (パターン③)
100株以上 優待券 1,500円分
500株以上 優待券 3,000円分
4,000株以上 優待券 8,000円分
次に3つ目のパターンです。このようなケースはどうでしょうか。
100株で、1,500円相当ですが、5倍の500株を保有していても、
1,500円×5倍の7,500円もらえるわけではありません。
また、4,000株と大量の株を保有しても、
100株の40倍の60,000円をもらえるわけではありません。
結 論
保有株数に対して計算すると、100株が一番もらえる優待の割が良いことになります。
今まで3つのパターンを見てきましたが、一番、分かりやすい方法が【優待価格】を【株数】で割り
1株あたりの優待還元額を比較することです。
例えば、パターン③で計算を行うと、
1,500円相当 ÷ 100株 = 1株あたり15円 相当
3,000円相当 ÷ 500株 = 1株あたり6円 相当
8,000円相当 ÷ 4,000株 = 1株あたり2円 相当
となり、実は最小単元の100株が一番「割がいい」事が数値で見ることが出来るわけです。
保有株数による貰える優待のパターンから、もっとも「割がいい」もらい方と、
自己資金とを相談して何株で優待を取得するのかを選択するとよいでしょう。